<住宅、資材,設備、システムについて>
1999.9.24更新
「 資材の強度について」
栃木県住宅供給公社の仕事をしているのですが、私の所ぐらい規模ですと今までだとなかなかそんなところには、入れなかったのですが、今は公社は、土地だけを開発して建物業者は、お客さんに選択してもらう方式になっています。そんな訳で私のところにも今年3棟契約しました。
建設業者のほとんど80%ぐらいは、大手住宅メーカーです。同じ団地で一斉によーいどーんで始まります。同じにスタート(多少のずれは有りますが)する訳ですからいろいろ業者の基礎から、仕上がりまで見比べることが出来ます。私達施工者も勉強になります。
内緒話なんですが、コンクリートには強度があることはご存知だと思うのですが、役所では16kgから良いことになっているのですが、ある大手住宅メーカーは、21kgが会社規定だそうで所が工事は、8月の真夏ですから、ポンプ車でどんどん流れていけば良いのですがチョツト、何かが有ると止まってしまうコンクリートがポンプ車のパイプの中で詰まってしまった。
あれでは、せっかくの21kgが台無しです。水を入れてガラガラドラムを回していますが?はたして21kgの強度は出ているでしょうか?
「 セントラルエアコンについて」
ダクト配管による江本工業のセントラルエアコンシステムを、採用したのですが暖房は、問題無いのですが冷房は、まったく冷えませんロスが多く吹き出し口からは、22℃ぐらいの風しか来ませんの、それも各室ひとつぐらいしか吹き出し口がありませんので、とても間に合いません
システム自身に欠陥があります。あれは、付けてはいけません。
「 設備と言いますと給排水と電気、ガスについて」
最近のお風呂はほとんどがユニットバスがほとんどで価格は20万円から500万ぐらいの価格帯があります。普通よく使われていますのが50万前後の物が良く使用されています。現場にて組み立てているメーカーがほとんどですが、中には江本工業のように、完成品にしてクレーン車で現場搬入しています。完成品の方が、商品の出来映えのばらつきは少ないです。施工はほとんどがメーカーサイドの手配で行なわれているのですが、ここ5、6年に増えてきた為取りつけ職人の、技術にばらつきがあります。今まで車の運転手していた方がユニットバスの取付をしているとか取付をメーカーサイトに任しているので安心していますと、とんでもない施工をしている時がありますので要注意です。
「 住宅資材ホームショーについて感じたこと」
10月20日より23日まで東京ビックサイトにおきまして、昔は見本市と言っていたのですが又5月の連休に晴海でリビングショウといってよくやっていました。名前はいろいろ違いますが内容はおなじです。
最近では名前を変えて、ちょくちょくやっています。10年ぐらい前より外国のブースが半分ぐらい占めるようになってきました。特に今回はオーストラリアやニュジーランドのブースが多く出店してるようでした。
以前にはなかった、中国、韓国のブースも何店が見受けられましたが私が期待していきましたフィンランドのブースは中止になりありませんでした。
オーストラリアの住宅と資材の説明を聞きスライドを見ました。特に私の関心を引きましたのは、住宅のインテリア、エクステリアのデザインと、インテリアコーディネートでした。
ただ最近は外国のブースが、半分ぐらい占めています
「 住宅資材を使うに当たりどんな資材が最適か」
家を作るに当たりいろんな資材を使います。木材、石、土、砂、竹、紙、布、鉄、石膏、銅、コンクリート、プラスチック、ガラス、アルミ、ビニール、ステンレス、FRPなどたくさんの資材が使われています。カタカナで書かれているものは、戦後50年のよく使われる材料です。昔子どものころ3匹の子豚の兄弟が、わらの家と、木の家と、煉瓦の家を作った。わらの家はすぐにできたが、煉瓦の家は長い年月がかかって、完成した。あるときオオカミがぶたを襲ってきて、わらの家はオオカミが、息を吹いただけで飛んでしまい、木の家は火をつけられたら燃えてしまった。残ったのは煉瓦の家だけで、兄弟はこの家に逃げ込んで助かった物語です。その物語の印象が今も強く残っています。
これからの住宅の材料の組み合わせは、構造体の骨組みは、軽量鉄骨が最適とおもいます。軽くて丈夫で強くリサイクルが効きます。内装材、人間の感覚に触れるものは、天然素材である木材、紙、布が一番自然にやさしいくなじみやすいと思います。外装材は、窯業系の石、煉瓦、タイル又はビニール、プラスチック系の風雨に強く紫外線、赤外線にも耐えられる材料。屋根材は焼き物瓦かステンレス製金属屋根材、この2点です。
「住まいとは,防災に対して安全で安心と快適な暮らしが」、できるところでなくてはならない。阪神・淡路大震災は皆様記憶に新しいことだと思うのですが、地震に襲われて、6000人若の人が亡くなられました。最近では台湾、トルコにおいても大きな地震が、発生しています。寝ていて建物に押しつぶされて死んだ方、又押しつぶされて意識は有ったが動けず、火災で焼け死んだ方も、おられることと思います。このことはまさに悲劇です。もう少し大工さんがすじかいを、土台を完璧に作っておれば、もう少し地震に強い設計をしておけば、燃えにくい材料を使っておけば、こんなことにならなかったそれはあるとおもいます。
これらはわれわれ建物を作り、この仕事に携わるものはこの事実を、よく心に留めなくては、いけません。 ややもすれば価格の安いもの、売れるもの、お客さんの目先のことばかり追いかけている気来有ります。昔西洋で宮殿設計した人は、もしその建物が何らかのミスで、壊れたらその建物を作った人は死刑にしたそうです。又その人がすでにこの世に居ないときは、その息子が責任を取って死罪になったという話を聞いたことが有ります。家を設計する人はまずこれが基本でこのくらいの気持を念頭において、始めるべきだと思います。住まいは同じ条件で同じ物は作れません。同じ物を作ったとしても、同じ場所はないのです。自動車やコンピュータのように流れ作業の、精密管理の大量生産は出来ないのです。そして車のように同じ形の同じ色家が並んでいたのでは、楽しくありません。外から見ただけでこれは、ひとめで某プレファブメーカーの家だと、わかる家でも楽しくありません。ただし防災に対して安全で安心と快適な暮らしが出来る家はどこでも作れます。
「ちょとしたことが後で重大なことになる」今から8年程前のことなんですが栃木県壬生町から宇都宮市の西川田町から砥上町にぬけて竜巻が、起こりました。一番ひどかったのは、東武線の安塚駅周辺でした。たまたま私の建てた家が安塚と砥上に有りまして、安塚のお客様より電話が有りまして駆けつけましたら私の建てた家の西側の家は、桁から上は、竜巻で飛ばされて何も有りませんでした。南側のカラオケ店は屋根がめくられて外部のサイデイングが、一部めくれあがりました。前の東武線の架線は切れ電柱がなぎ倒されました。この沿線の瓦屋根は、ほとんどがめくれあがりめちゃくちゃになりました全壊の家も数軒ありました。大きな看板が飛ばされ車の上に落ちたりしてそれは散々なものでした。この家の被害はどこからか母屋が、飛んできて2階の屋根瓦が1枚割れたのとガラスに木材が飛んできてテラスのガラス一枚が割れたのと裏の畑の土が、舞い上がり北側の外壁に土が付いたぐらいでした。私はプレファブメーカーにいましたから私の手掛ける家には、垂木の軒先にはねじれ金物を、打ち付けていましたのと、屋根瓦には軒先から二段目までの瓦には釘を全部打ちつけ,三段目からは一段置きに釘を打ち付けていましたから、飛ばされませんでした。又外部はモルタルの上に、スタッコの吹き付け仕上げでしたので、問題は有りませんでした。このお客様には、大変喜ばれて2棟お客様をそれから紹介していただきそれからその紹介されたお客様がまたお客様を紹介していたきを、4棟受注することができました。砥上町の家はログハウスでしたので何にも影響は有りませんでしたしここまで来たら、竜巻も弱まっていました。しかし前の大きな立ち木が倒れていたり、農家の温室が飛ばされていました。ほんの少しのことなんですが、昔ながらのやり方で垂木に金物を使わなかったり、瓦を軒先だけ釘を打ち後は打たなかったりするから、それこそ取り返しの付かないことになるのです。阪神・淡路大震災も、建物が壊れたり、道路が倒れたのは人災ではないのですか、なんとなくうやむやになってしまいましたが、われわれは反省すべきことが有ると思います。
「 住宅資材流通経路について」 日本の住宅資材の流通ほど複雑なものは有りません。われわれが知らないうちに伝表だけがどこかの会社を通過しています。しかし当事者は知らない。そのたびになんパーセント金額が上乗せされているのが、この業界の実態です。商社、販売店、問屋、卸商、名前が色々ありますが、製造販売はまず少ない、これは日本の商い慣習の、商業手形支払いが多いに関係があると思います。そもそも手形を発祥の地は、奈良県吉野郡下市町と言われていますが、この手形販売がこのような仕組みになったのでは、ないかと思うのですが。物の価格設定も色々です、自由社会ですので、何をいくらで売ろうが勝手、デスが買うものとしては、いいものを安く買いたい。これは、だれしも同じです。ではどうすればやすく資材が手に入るか、プレファブメーカーは、住宅資材製造メーカーより直接購入するので安く買っています。そして、プレファブメーカーのオリジナル商品が多いので、市販商品との価格の比較が難しい。材木屋さん又は建材屋さんが、建物の請負工事をしているところ、これは大工さん工務店など、請負工事をしている人に売っている訳ですから、請負工事人が乗せているぶん安く手に入る。私が輸入住宅を始めたのも、この流通機構の価格でした。輸入資材については、プレファブメーカーも大手住宅メーカーも、販売代理店、問屋機構は関係ありません。その代わり支払いは、現金、又は前金でしたがよい品物が安く手に入りました。それに付き仕入れ先も、川上に上がり良い意味の、相乗効果を生みました。家を建てるとき、資材の仕入先を聞くのもひとつのポイントに、なりますよ。
「 住まいは戸建がよいか集合住宅」 三つ子の魂百までということわざが有りますが、私は関東に来まして28年になりますが、関西のアクセントは抜けません。このことは、言葉だけでなく住まい環境にも言えるのです。鉄筋コンクリートの、集合住宅で生まれ育った人は、マンションに住むことに対して何の抵抗も有りません。平屋の木造住宅で生まれ育ったわたくしは、鉄筋コンクリートのホテルに寝てもなんとなく寝た感じがしません。これはおかしな物で2階に寝ても落ち着きません、1階でないと落ち着かないこれは私だけではないと思います。宇都宮周辺ですと何とか私たちでも、戸建が手に入れられますが、東京近辺に行きますと地価が高いのでなかなか戸建は難しいので、マンションになってしまいます。阪神・淡路大震災で、300棟ぐらいの分譲マンションが倒壊したらしいですが。、2年経ってもそのうち再建築されたのは、1%セントぐらいしかないそうです。それほどマンションなどの、建物の資産は壊れてしまいますと資産は残りませんので、逆に解体するのに費用が発生するので、再建は難しいそうです。
そうなるとやはりたとえ都心から離れていましても、戸建の方が土地が残りますので有利かも知れません
「 老齢化社会に向けて」 理想からしますと、親子2代3代と同居して年を取れば、子供に面倒を見てもらうのが理想です、しかし寝たきりの病人になってしまいますと、仕事がなければいいですが、親に付いて子供が介護をするというのもなかなか、難しいものです。元気であって急にコロット死んでしまうというわけにも行きません。それでは年を取って働けなくなり、年金生活を送るようになりますと、やはりお金の掛からない家がよろしい、電気は太陽が発電してくれますので電気代は掛かりません。オール電化ですのでエネルギー代は無料です。宇都宮ですと周辺の野山に行けば、薪は落ちていますからそれを拾ってきて、ストーブで燃せば暖房代は要らない。家の中は省エネ対策してありますので、冬は暖かく夏は涼しい、メンテナンスフリーだから後々お金が掛からない。もちろんバリアフリーだから車椅子の生活になっても、安心です。いつも家にいますから家の環境を快適にしておかなければいけません。